はじめに
大潮や小潮、干潮や満潮など”潮”について、みなさんはご存じでしょうか? 海の近くにお住まいの方や、船を操船される方、釣りをされる方、にとっては馴染みのある言葉ですが、そうではないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、”潮の満ち引き”や”大潮・小潮”について基本的な内容を解説します。
潮の満ち引き
潮の満ち引きは、1日のうちの潮の動きの事をいいます。潮が満ちていいる状態(水面が上がっている状態)を”満潮”といい、潮が引いている状態を(水面が下がっている状態)を”干潮”と呼びます。
一日のうちで”満潮”と”干潮”は何度訪れるでしょうか? 答えは、2度づつです。
例えば、0時に満潮が訪れるとすると、約6時間後の6時前後に干潮が訪れ、またその約6時間後の12時前後に満潮が訪れ、さらにまた6時間後の18時前後に再び干潮が訪れます。
周期は一日あたり約30分づつズレて行きますので、今日0時に満潮となる場合は、翌日は0時30分前後に満潮となり、それ以降の干潮時刻、満潮時刻も前日から約30分ずれると考えてください。
また、満潮時刻と干潮時刻は地域によって異なります。例えば東京と大阪では2時間近くずれている事も合わせて覚えておくといいでしょう。
<参考>”上げ潮”と”下げ潮”
上げ潮とは、干潮から満潮へ向かう間の潮流の事を指します。一方で、下げ潮とは逆に満潮から干潮に向かう潮流を指します。例えば、海でバーベキューをする際には、上げ潮の時間帯で行う時には、海岸線から離れて行う必要があるという事になります。
大潮と小潮
地球に対して月と太陽が直線上に重なるとき、月と太陽による起潮力の方向が重なるため、1日の満潮と干潮の潮位差(満潮時と干潮時の差)が大きくなります。この時期を”大潮”といいます。
大潮の干潮は一番潮が引くため、潮干狩りをする際にはこのタイミングを狙いましょう。
月と太陽が互いに直角方向にずれているときは、起潮力の方向も直角にずれて、互いに力を打ち消す形となるため、満干潮の潮位差は最も小さくなります。この時期を”小潮”といいます。
大潮と小潮は、新月から次の新月までの間にほぼ2回ずつ現れます。新月と満月の頃には大潮、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります。
出典:気象庁ホームページ (https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/db/tide/knowledge/tide/choseki.html)
まとめ
潮の満ち引きによる満潮と干潮は、1日のうちで入れ替わり、満潮や干潮の時刻は地域によって変わります。
大潮や小潮は1か月サイクルで移り替わり、 大潮の時は潮の満ち引きが大きく、小潮の時は満ち引きが小さくなります。
つまり、大潮×満潮が一番海面が上昇する事となり、そのようなタイミングで地震が発生した時の事を考えると当然、津波の大きさは大きくなります。防災の知識として、”潮”について少し意識をしてみても良いかもしれません。