日本を代表する都市の一つ、横浜。ハーバーエリアから中華街、自然豊かな公園など多くの名所に恵まれた観光地で、その近隣に住むことに憧れる方も多いことでしょう。
一方、海が近く山手方面に進めばすぐに勾配のある斜面が広がるため、場所によっては地震や津波、台風や豪雨などの災害が心配になりますね。
横浜地域にはどの程度の地震が予想されているの?横浜の災害危険度は?どんな防災の取り組みが行われているの?
今回はそんな横浜エリアの防災を徹底解剖いたします!
横浜でマンションや戸建住宅を購入される方、現在居住されている方は必見です!
過去の災害から見る!横浜市の災害リスクとは?
まずは、過去に横浜市を襲った災害から、横浜市の災害リスクと、必要な備えを確認してみましょう。
令和元年台風15号
横浜市を襲った災害で記憶に新しいものとして、令和元年台風15号が挙げられます。
横浜市の最終発表によると、令和元年台風15号による住宅被害は全壊から一部損、床下浸水などを合わせて873件もの被害が確認されています。また住宅被害以外にも、人的被害が3件、がけ崩れや土砂流出が35件、ブロック塀倒壊35件、倒木658件などが確認されています。
住宅の全壊が確認されたのは横浜市南区でした。半壊では南区以外に鶴見区、旭区、金沢区、港北区と、海沿い・内陸問わず広範囲なエリアの住宅が台風による被害にあっている旨が分かります。
令和元年台風15号以外にも、平成30年7月豪雨などでも被害が確認されています。台風や豪雨といった災害にはきちんと備える必要がありそうです。
火災保険では、風災補償をセットすることで台風の際に強風による飛来物による住宅への損壊や、飛来物により破損した窓からの雨水による家財への被害などに備えることができます。マンションの高層階などでは特に注意する必要があるでしょう。
一方、床上浸水による家屋や家財への損害は水災の補償で備えることができます。こちらは、戸建住宅や低層階の住宅の場合に特に注意が必要です。
関東大震災
近年横浜に移住された方や、これから移住を検討中の方は意外かもしれませんが、実は関東大震災は横浜の方が東京よりも震源に近かったのです。
1923年(大正12年)9月1日11時58分、マグニチュード7.9の関東大震災が横浜を襲いました。
横浜は中心部の多くが埋立地であったこともあり、その被害は甚大なものでした。人口こそ東京よりも少なかったものの、地震とその後に発生した火災により、住宅の全壊棟数では東京よりも多かったとされています。
現在の横浜は見事な復興を遂げていると言えますが、過去この地を未曽有の災害が襲ったことは、これから横浜にお住まいになる方は教訓として認識しておく必要があるでしょう。
地震への備えとしては、地震保険の加入が挙げられます。地震保険は火災保険とセットで加入するため、すでにご紹介した風災や水災の補償と合わせて加入を検討すると良いでしょう。一般的な地震保険では最大でも火災保険金額の50%しか補償を受けられないため、最大100%の地震補償を受けられる保険の検討もおすすめです。
ジェイアイ傷害火災の「地震+プラス」では、「地震危険等上乗せ特約」により、最大100%の補償が受けられます。詳細は、下記サイトをご覧ください。
要警戒地震は4種類!横浜市に地震は来るの?
さて、横浜市の過去の災害を振り返ることで、豪雨災害や大地震に見舞われながらも、今は力強く復興を遂げていることが分かりました。
とはいえ、自分が住んでいるときに大地震が来ては一大事です。横浜市の地震、津波リスクはどうなっているのでしょうか?
横浜は首都直下地震と南海トラフ地震のダブル警戒地域!
下記の地図は横浜市総務局が市民の防災に向け発行している「防災よこはま」において、備えるべきとしている4つの想定対象地震を地図上に配置したものです。
「防災よこはま」では、以下4つの地震を想定地震としています。
・元禄型関東地震 |
・南海トラフ巨大地震 |
・東京湾北部地震 |
・慶長型地震 |
元禄型関東地震と東京湾北部地震は、一般的に言われる「首都直下地震」の想定地震として検証モデルに利用されることもあります。
また、「防災よこはま」によると、元禄型関東地震による市内の最大震度は7、慶長型地震による浸水は海抜約4.9メートルまで至るものと想定しています。
元禄型地震が発生した場合の強い揺れや火災および液状化、慶長型地震発生した場合の津波による建物の全半壊棟数は合計で249,680棟に上ると想定され、死者数は3,845名と想定されています。
当サイトでもたびたびご紹介している、近く発生が想定されている「首都直下地震」と「南海トラフ地震」いずれもを警戒する必要があるという点で、横浜に住宅を購入する場合は地震に対する備えが非常に重要と言えるでしょう。
残念ながらこれらの地震は、発生が想定されてはいるものの前兆の把握が困難であり、現状ではいつ発生するかを正確に予測することはできないとされています。だからこそ、いつでも発生する可能性があるものと考え、いつ起きてもいいように防災を心がけてください。
首都直下地震や南海トラフ地震に関する情報収集には、以下記事も合わせて参照ください。
横浜市で行われている防災の取り組みを紹介!
続いては横浜市で行われている防災の取り組みをご紹介します。いつ起きてもいいように備えると言っても、何から始めていいか分からない、という方は、まずは身近な取り組みを知るところから始めてはいかがでしょうか?
防災の地図
横浜市のサイトには、災害やそれによる被害の種類ごとに詳細に作成された防災マップが掲載されています。
例えば、地震防災に関するマップであっても、震度分布を図示した「地震マップ」はもとより、液状化リスクを図示する「液状化マップ」、さらに津波避難対象区域図や指定緊急避難場所の地図、水の災害時給水所の地図などに分かれています。
風水害ハザードマップも、洪水ハザードマップ、内水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップという具合に、発生する災害や被害の種類ごとに、自分の居住地域のリスクを詳細に確認することができます。
横浜市のライブカメラ
横浜市水防災情報のページでは、全52個のライブカメラで、河川状況をリアルタイムに確認することができます。
警報・注意報や、避難・警戒水位情報も掲載されるため、特に河川の近辺や、通勤通学に河川の付近を通る場合など、水害リスクに備える上ではとても役に立ちます。
横浜市民防災センター
お子さまのいる場合、ご一緒に横浜市民防災センターで体験ツアーにさんかしてみるのはいかがでしょうか。横浜市民防災センターでは、地震などの体験を通じて、どなたでも楽しみながら防災や減災を学ぶことができます。
災害シアターでは、臨場感のある映像を通して災害の恐ろしさを学ぶことができ、地震シミュレーターでは、震度7までの揺れや過去の地震、今後発生する可能性のある地震などを体験することができます。
■横浜市民防災センター |
https://bo-sai.city.yokohama.lg.jp/ |
横浜市の防災ガイドを活用して、素敵なヨコハマライフを!
これまでご紹介した通り、横浜は関東大震災で受けた甚大な被害から見事に復興し、今後発生が予期されている南海トラフ地震、首都直下地震に備えるための様々な対策が取られています。
これまでご紹介した取り組み以外にも、横浜市内エリアへ登録不要の緊急速報メール発信や、事前登録方式の横浜市防災情報Eメールなどを整備しているほか、横浜市総務局危機管理室のツイッターアカウントでも情報発信を行っています。
今回、この記事で紹介した以外にも、横浜で暮らすうえでの防災については「防災よこはま」に様々な情報がまとめられています。横浜で暮らしている方、横浜に家を購入することっを検討されている方は、是非一度ご覧ください。