日本を代表する大都市、大阪。東京に次ぐ全国2位の人口密度である大阪府では大勢の人々が暮らし、また魅力的な観光地やグルメも多く旅行者も非常に多く訪れています。加えて、その地域の魅力や大きな商業規模から、大阪に家を構える方も多くいらっしゃいます。
新しく大阪に家を購入する場合、心配なのは大阪の災害リスクや防災のポイントです。
大阪では過去どのような災害が発生しており、今後はどのような災害が想定されているのでしょうか?
また、想定される災害にはどのような対策がなされていて、どう備えるべきでしょうか?
今回は、大阪府で暮らす上での防災のポイントをまとめてご案内します!
過去の災害から見る!大阪府の災害リスクとは?
まずは過去に大阪府を襲った災害にどのようなものがあったのかを確認してみましょう。
阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)
大阪府を襲った災害を語る上で避けて通れないものとして、兵庫県南部地震に端を発する、阪神・淡路大震災が挙げられます。
阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震は、1995年1月17日午前5時46分に淡路島北部にて発生、マグニチュード7.2に上る巨大地震でした。この地震により大阪府では大阪市において震度4を観測。気象庁の現地調査では震度6と判定された地域もありました。
当時の地震災害としては戦後最大規模であるこの震災による被害状況は、大阪府において死者31名、全壊家屋棟数は895棟に上ります。
大阪府北部地震
大阪府を襲った被害地震として記憶に新しいものとしては、大阪府北部地震が挙げられます。
2018年6月18日午前7時58分に大阪府北部を震源として発生したこの地震は気象庁観測によるマグニチュードは6.1、最大震度6弱を観測する巨大地震でした。大阪府において死者数は6名、住家の全壊棟数は20件、一部破損まで含めると58,077件に上ります。
大阪府北部地震は断層によって生じた陸域の浅い地震に該当し、いわゆる「直下型地震」にあたる内陸地震の一種と言えます。大阪府を含む近畿地方はこのような地震を引き起こす恐れのある活断層が多く存在し、陸域の直下型地震のリスクは常に存在すると考える必要があるでしょう。
断層の活動による「陸域の浅い地震」を含む地震の起こる仕組みについては以下の記事を参照ください。
大阪府では直下地震と南海トラフ地震のダブル警戒が肝心!
続いて、今後大阪府に襲来が想定されている地震、発生する可能性の高い地震について見てみましょう。
南海トラフ地震
大阪府は、南海トラフ地震による被害が想定されています。
南海トラフ地震は、今後30年以内に70~80%の確率で発生すると言われており、発生した場合のマグニチュードは8~9クラスに上る規模と想定されています。
過去に南海トラフ沿いで発生した巨大地震を見ると、東海地震と南海地震の2つに分かれて発生する場合と、一度に全体を震源域として日本最大級の地震が発生する場合がありますが、大阪府はそのいずれの場合でも地震動や津波による被害を受ける可能性があります。
特に大阪市の発表している、南海トラフ地震において想定される震度分布では、市内の多くの地域が震度6弱の揺れに見舞われるとされています。
南海トラフ地震について詳しくは以下の記事を参照ください。
陸域の浅い地震
南海トラフ地震と合わせて警戒しなければいけないのが、陸域の浅い地震です
大阪府北部地震と同様、活断層によって引き起こされる地震ですが、実は大阪府にはこの活断層が複数存在しているのです。
主要な活断層には、北部に兵庫県から京都府まで延びる有馬−高槻断層帯と、それに交差するように京都府から延びる三峠・京都西山断層帯と奈良県との県境付近に延びる生駒断層帯、府西部に延びる上町断層帯があります。
北部には兵庫県との県境付近から淡路島にかけて延びる六甲・淡路島断層帯と、大阪湾内に大阪湾断層帯が延びています。奈良県・和歌山県との県境付近には、紀伊山地北部から和歌山県北部に延びる中央構造線断層帯があります。
これら活断層は大阪府北部地震同様の直下型地震に結び付く可能性があります。特に大阪市による、上町断層系の活動による地震の想定分布においては、市内の多くの地域で震度6弱~強が想定され、さらに中央区や天王寺区、旭区など一部地域では震度7まで想定されており、警戒が必要と言えるでしょう。
大阪で災害に備えるには?自助と公助が大切!
大阪府は、過去大きな地震被害に見舞われたことがあり、また将来的にも揺れの大きい地震による被害が想定されていることが分かりました。最後に、それら地震に備える方法をご紹介します。
地震保険の加入
大阪府にで家を購入するにあたり、地震に対する備えを検討する際に外せないのは地震保険の加入でしょう。地震保険は火災保険とセットで加入するため、お住まいの地域に合わせて風災や水災の補償なども検討すると良いでしょう。
なお、地震保険の加入検討のポイントとして、最大100%まで補償を受けられる「地震危険等上乗せ特約」のセットされた商品をおすすめします。これは、一般的な地震保険では火災保険金額の50%までしか補償をうけられず、地震保険の保険金支払い対象となった場合も生活の再建に必要な費用がまかなえない可能性があるためです。
ジェイアイ傷害火災の「地震+プラス」では、この特約によって最大100%の補償が受けられます。詳細は、以下バナーよりサイトにてご確認ください。
また、 地震保険の補償と生活の再建費用に関する詳細については以下記事を合わせてご覧ください。
公助の活用!大阪の防災コンテンツまとめました
災害に対する備えは、自助と公助いずれもが重要と言われています。地震保険の加入による自助と合わせて、大阪府・大阪市の提供する防災コンテンツをご紹介します。
マップナビおおさか
今回すでにご紹介した、想定される地震ごとの震度分布予測図の他に、浸水想定区域図など水害に備えた地図、さらに災害予測以外に防災関連施設のマップなど、様々な切り口で大阪市のマップを確認することができます。
防災関連以外にも観光関連のマップ、都市計画や医療・福祉に関するマップなど暮らしに根付いたものも多く、スマートフォンサイトも用意されているため、大阪で暮らしていく上ではお世話になることの多いサイトになるのではないでしょうか。
おおさか防災ネット
大阪府の提供する防災ポータルサイトです。府内各地域の災害情報・避難情報が発信されます。トップページから各市町村別のページへのリンクがまとめられているため、大阪府内で住宅と勤め先の市町村が異なる場合などはトップページをお気に入り登録しておくと便利でしょう。
地震被害に限らず風水害、土砂災害などの情報も発信されている他、府内河川のライブカメラ映像なども確認でき、台風シーズンには自宅を出る前に確認することが防災に繋がります。
その他、大阪府・大阪市における災害に対する取り組みや防災に役立つコンテンツとして、以下ページをご紹介します。それぞれのページの情報に加え、各ページからのリンク先にも有益な情報がありますので、一度ご参照いただくことをおススメします。
■大阪府HP 「防災に関する取り組み」 |
https://www.pref.osaka.lg.jp/hirado/bousai/index.html |
■ 大阪市HP 「知る・学ぶ・防災知識」 |
https://www.city.osaka.lg.jp/kikikanrishitsu/page/0000541204.html |
自助と公助を上手に活用して、素敵なオオサカライフを!
これまでご紹介した通り、大阪は阪神・淡路大震災で受けた甚大な被害から見事に復興し、今後発生が予期されている南海トラフ地震、陸域の浅い地震に備えるための様々な対策が取られています。
是非、地震保険加入という自助、公的な防災の取り組みとしての公助を上手に活用してみてください。災害はいつ起きるかわかりませんが、いつでも起きる可能性があると考えて備えるのが第一歩です。
大阪での暮らしを始める方、始めたばかりの方、防災対策の見直しを検討している方の参考になれば幸いです。