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首都直下地震をシミュレーション!その時、自宅で、外で、取るべき行動とは?!

30年以内に70%の確率で襲来すると予測されている、首都直下地震。いつ起きてもおかしくないものと考えて対策が必要とされています。

平成27年9月に東京都が作成、配布を行った冊子「東京防災」では、首都直下地震が東京を襲った時の具体的な行動をシミュレーションし、地震発生の瞬間から避難、生活再建までの間に発生しうる事態や取るべき行動、NG行動がまとめられています。 多くの人の生活圏における被災時のシミュレーションとして、南海トラフ地震なども含めた地震全般の防災に役立つものになっています。

この記事では、「東京防災」で紹介されている首都直下地震シミュレーションのうち、地震発生の瞬間から発生直後の期間までのシミュレーションをご紹介します。

その瞬間、自分自身と大切な人を守るために、家族みんなで考えておきましょう。

首都直下地震発生の瞬間を想像してみましょう

首都直下地震発生のその瞬間、あなたはどのような状態になり、どんな行動をとるべきでしょうか。 大きな揺れを感じた、その瞬間を想像して、考えてみましょう。

適切な判断の難しさ!それを地震と気付けますか?

地震発生の瞬間、非常に大きな揺れが起こります。

過去の大震災経験者の中には、突然の大きな揺れに「飛行機が墜落した」「工場が爆発した」「火山が噴火した」と感じたという方もいます。日常では経験のない揺れに対して、とっさの適切な判断は難しいと言えます。

日ごろから家族で話し合うこと、防災訓練への参加することなどで、その瞬間を日常の中で起き得るものとして想像しておくことが大切です。

自分の命を守る行動が最優先!

まずは周囲の様子を見つつ、すぐに物が「落ちてこない・倒れてこない・移動しない」場所へ移動しましょう。揺れにより転倒した家具の下敷きになったり、窓ガラスの破片などの落下物の直撃により、負傷したり命を落とす事態を避ける必要があります。

自分自身と、家族の命を守ることを最優先に考えて行動しましょう。

首都直下地震発生直後に取るべき行動とは?

自宅にいる場合の注意点、外出先にいる場合の注意点をそれぞれのシミュレーションからご紹介します。

自宅で震災が発生した場合を想像してみましょう

・リビング、キッチン

リビングで揺れを感じたら、まずは物が「落ちてこない・倒れてこない・移動しない」場所に隠れます。背の高い家具の下敷きになることや、窓や照明器具のガラス飛散によるケガに注意しましょう。

キッチンの冷蔵庫や電子レンジなどの重く大きな家電、棚からの物の飛び出しにも注意が必要です。揺れが収まってから、底の厚いスリッパなどを履いて移動、ドアを開けて避難経路を確保します。調理中の場合も、まずは身を守ることを最優先に考え、火の始末は揺れが収まった後、慌てず確実に行いましょう。

・寝室

寝室では、枕や布団などで頭を保護し、スタンド、鏡台が倒れてこない場所へ移動します。窓ガラスの破片や、つり下げ照明器具の落下にも注意しましょう。メガネは日ごろから就寝時にケースに入れていれば、破損を防ぐことができます。

揺れが収まってから、底の厚いスリッパを履き、ドアを開けて避難経路を確保。夜間は停電すると真っ暗になるため、あらかじめ懐中電灯を用意したり、停電時に自動で点灯する市販の保安灯を設置しておくとよいでしょう。

・2階

古い建物の1階は倒壊して身体が押しつぶされる危険があるので、慌てて1階に下りないようにしましょう。耐震基準を満たしていない建物は、外に脱出すべきか状況を見て判断します。

・トイレ、浴室

トイレで揺れを感じたら閉じ込められないようにドアを開けておきましょう。家具の下敷きになるリスクが低く、発災時には比較的安全と言われていますが、揺れが収まったらできるだけすぐ避難できるよう、玄関などのより安全な場所に移動します。

浴室も下敷きリスクは低いですが、裸でいる可能性が高く、ケガをしやすい場所です。鏡や電球などのガラス類から、洗面器などで頭を守りつつ、揺れが収まり次第より安全な場所へ移動します。足元にも注意しましょう。

・万一、閉じ込められてしまったら

部屋に閉じ込められたり、身動きできなくなった場合、大声を出し続けると体力を消耗し、命の危険があります。硬いものでドアや壁を叩いたり、大きな音を出して、自分が屋内にいることを知らせましょう。

外出先で被災してしまった場合を想像してみましょう

・オフィス

高層ビルは長く揺れ、高層階ほど揺れが大きく、立っていられないほどになります。キャビネットの転倒や飛散するガラスに注意しながら、物が「落ちてこない・倒れてこない・移動しない」場所へすぐに身を隠しましょう。

キャスターを固定していないコピー機等の機材が揺れでぶつかって来る可能性がある他、窓ガラスの破片が直撃すると命を落とす危険もあるため特に注意が必要です。

揺れが収まったあとは、階段で避難しましょう。エレベーターは、余震や停電で停止してしまうおそれがあります。

・繁華街

落下物から身を守り、ビルの倒壊にも注意しながら、公園など安全な場所へ避難しましょう。 広い場所に逃げることが難しい場合、耐震性の高い、比較的新しい鉄筋コンクリートのビルに逃げ込むのも選択肢です。

東京都では、都民が安心して建築物を利用できるよう、耐震基準への適合が確認された建築物へは「東京都耐震マーク」を付与しています。逃げ込む際に耐震性の目印にすることができます。

<参考>東京都耐震ポータルサイト: https://www.taishin.metro.tokyo.jp/
「東京都の取組」内の「9.東京都耐震マーク表示制度について」に東京都耐震マークが掲載されています。あらかじめ確認しておきましょう。

人混みで最も怖いのがパニックになることです。人の多い場所こそ、冷静な行動を意識しましょう。

・学校

学校で身を守るためには、窓から離れ、机の下に隠れ、机の脚を持って揺れが収まるまで待機します。廊下ではすぐに窓から離れ、階段では転げ落ちないよう手すりにつかまります。飛散した窓ガラスの破片や照明器具の落下を避けることを心がけてください。

揺れが収まったら、先生・教師の指示に従って行動しましょう。

シミュレーションはまだまだ続く!「東京防災」で、「今やろう」

「東京防災」には、他にも「駅」「電車内」「百貨店・スーパー・コンビニ」などで首都直下地震が起きた時のシミュレーションや、地震発生後の避難時、避難生活中、生活再建に向けてのシミュレーションが掲載されています。

また、シミュレーション以外にも、今やるべき防災アクションや、役に立つ防災知識がまとめられています。

「東京防災」は平成27年に配布された後、「そなエリア東京」などの一部施設で1冊130円で販売されているほか、「東京都防災ホームページ」内に、PDFデータで全ページが掲載されており、いつでも閲覧が可能です。

●東京都防災ホームページ 東京防災
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1002147/index.html

「そなエリア東京」については以下の記事をご参照ください。

今できることをしっかり準備して、必ず来ると言われる「その瞬間」に備えましょう。

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