地震はいつでも突然起こります。 近年発達した緊急地震速報も発生の数秒前、長くても数十秒前です。
つまり、「その時」、あなたがどこで何をしているかを事前に把握しておくことができません。 家で食事中?車を運転している時?もしくは外で買い物中かもしれません。
身の安全が最優先であることは言うまでもありませんが、今回はそのための状況別行動のポイントを解説いたします。
車の運転中
「ドアはロックしない。エンジンキーはつけたまま」
- ①後ろの車にハザードランプで合図しながら、ゆっくり減速して道路端に停車させ、できるだけ緊急車両が通行しやすいようにします。
- (駐車スペースがあれば、 そこに車を移動させることがベストです。)
- ② 車を離れるときには、エンジンキーは付けたまま、窓を閉めロックはしないようにします。車検証を携帯し、可能であれば連絡先のメモを残します。
自宅
- ①廊下や玄関等、家具が比較的少ない場所で身を守ります。
- ②移動できない状態の場合は、丈夫な机やテーブルの下にもぐり脚をしっかりと握りましょう。
- ➂可能であれば、玄関や大きな窓を開けて外に出られる環境を作ります。
- ☆集合住宅の場合は、エレベータ―を決して使用しないでください。外に移動する場合は 階段を使います。
- ☆日頃から、各部屋に飛来落下や転倒するものがない安全な空間を作っておくことも重要です。
街中
- ①建物からの落下物やブロック塀、自動販売機どの転倒物から離れます。
- ②行き交う車にも注意しましょう。
- ➂安全そうな建物の中や、空き地や公園等に避難します。
- ☆地下街では、停電の際には非常照明が点灯するので落ち着きましょう。あわてて出口へ殺到するとパニックになる恐れがあります。地下街では60mごとに出入り口が設置されています。冷静に係員の指示 に従うか、混みあっていない最寄りの出口を探しましょう。
海・海岸付近
大原則は「できるだけ「高く」に避難」
心理的に、海から遠くに行きたくなります。しかし 、強い揺れ、もしくは数分単位で揺れが続いた場合は大津波の危険があります。揺れの大きさや警報・注意報発表の有無に関わらず、すぐに海から離れ、高台や津波避難タワー、津波避難ビルなど、できるだけ『高いところ』へ避難してください。
また、津波は第一波の高さが最高とは限りません。第二波、第三波で被害にあうケースもあります。たとえ発表された津波の到達予想時刻を過ぎて津波が到達しなかった場合も、警報・注意報が解除されるまで、避難を継続することが重要です。
山
山で地震にあったら、崖や狭い登山道から滑落しないことが生死を分ける可能性があります。しゃがむか、木にしがみついて、まずは揺れがおさまるまで待ちます。沢付近の場合は、尾根に上がります。
落ち着いたら、山崩れや落石に注意しながら道に迷わないように下山します。
エレベーター
- ①ボタンを押し、エレベーターが動くようであれば最寄りの階で停止させ、速やかにエレベーターから降ります。
- ②作動しない場合は非常ボタンを押して管理センターへ通報します。通じない場合は、持っている携帯電話でエレベーター内に表示された緊急連絡先に連絡します。
- ➂通じない場合は、消防や警察に直接連絡しましょう。
☆エレベーターは内側から開きにくい構造になっています。無理に扉を開けようとしたり、天井から脱出しようとしたりするのは大変危険です。
まとめ
予測できない地震は、備蓄や避難経路と同様に、事前に行動シミュレーションをしておくことが大切です。毎日の行動で、自分や大切な人がどこにいることが多いか、状況に応じて準備をしておくことが命を守ることに繋がります。